うさぎを家族として迎え入れることは、大きな喜びと癒しをもたらしてくれます。愛くるしい姿に、思わず頬が緩んでしまうことでしょう。でも、うさぎを飼うということは、少なくとも10年以上の月日をともに過ごす覚悟が必要なことを忘れてはいけません。
うさぎはデリケートな生き物で、ちょっとしたミスが命取りになることもあります。家族として迎える以上、その子の健康と幸せを何より大切にする責任が私たちにはあるのです。
そこで、このページでは、うさぎを飼いたいとお考えのあなたに向けて、うさぎを購入する際の選択肢をいくつか紹介します。ペットショップ、ブリーダー、里親など、それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、うさぎとの暮らしに適したお迎え方法を見つけていきましょう。
うさぎはどこで買う?メリットとデメリット
メリット | デメリット | |
---|---|---|
ペットショップ | ・品種や年齢、価格が一目でわかる・店員から飼育方法のアドバイスがもらえる | ・6週齢未満の子うさぎが売られている可能性・繁殖に問題のある業者のうさぎが紛れ込んでいる恐れ |
ブリーダー | ・うさぎの親の情報や育成環境がわかる・健康状態を確認しやすい・手厚いアフターフォローが期待できる | ・価格が高めの傾向・ブリーダーの見極めが重要 |
里親・うさぎカフェ | ・保護されたうさぎを引き取れる・大人のうさぎが多く、性格の見極めがしやすい・引き取り費用が比較的リーズナブル | ・トイレのしつけなどが必要な場合がある |
うさぎを購入する際の主な選択肢は、ペットショップ、ブリーダー、里親(うさぎカフェからの引き取りを含む)の3つです。
ペットショップは、気軽にうさぎを購入できる選択肢ですが、生後6週齢未満の子うさぎが売られていたり、繁殖に問題のある業者のうさぎが紛れ込んでいたりする可能性があるため、うさぎの健康状態をよく観察する必要があります。
ブリーダーからの購入は、うさぎの親の情報や育成環境を知ることができ、健康状態の確認もしやすいという利点がありますが、価格が高めの傾向にあります。信頼できるブリーダーを見つけることが大切です。
里親制度やうさぎカフェからの引き取りは、保護されたうさぎに新しい家族を与えられる素晴らしい選択肢です。大人のうさぎが多いため性格の見極めがしやすく、引き取り費用も比較的リーズナブルです。ただし、トイレのしつけなどが必要な場合があるので、訓練に時間と労力を割く覚悟が求められます。
うさぎを購入する前の注意点
どこでうさぎを迎えるにせよ、事前に知っておくべき注意点についてもお伝えします。うさぎを選ぶ際のチェックポイントや、お迎えに必要な準備物など、うさぎとの幸せな生活をスタートするためのコツを、ぜひこのページで掴んでくださいね。
最後に、私からのお願いです。どうか、うさぎを家族の一員として心から愛していただける方だけが、お迎えをご検討ください。うさぎもあなたとの暮らしを心待ちにしています。生涯の伴侶として、うさぎとの絆を大切に育んでいってくださいね。
ペットショップ
ペットショップでうさぎを購入する際は、うさぎの健康状態をよく観察し、お迎えの年齢が適切かどうかを見極める必要があります。できれば複数のペットショップを見て回り、信頼できるお店を選ぶことをおすすめします。
うさぎの品種や年齢、価格などが一目でわかる
ペットショップは、うさぎを購入する際の選択肢の一つです。店頭には様々な品種のうさぎが並んでおり、ネザーランドドワーフやミニウサギ、ロップイヤーなど人気の品種を見比べることができます。子うさぎから大人のうさぎまで、年齢も様々。価格帯も明確に提示されているので、予算に合ったうさぎを選びやすいでしょう。
店員さんから飼育方法のアドバイスがもらえる
ペットショップの店員さんは、初めてうさぎを飼う方でも安心して飼育をスタートできるよう、エサの与え方やトイレのしつけ方など、基本的な飼育方法についてアドバイスをしてくれます。うさぎに必要な飼育用品もその場で揃えられるので、お迎えの準備もスムーズです。
ただし生後6週齢未満の子うさぎが売られている場合も
ペットショップではうさぎの売れ行きを重視するあまり、生後6週齢に満たない子うさぎを販売していることもあります。こうした子うさぎは免疫力が未発達で病気にかかりやすく、安易に購入することは避けましょう。
繁殖に問題がある業者のうさぎが紛れ込んでいる可能性も
うさぎのブリーダーの中には劣悪な環境で大量生産を行っている業者もいます。こうした問題のある繁殖場出身のうさぎが、知らないうちにペットショップに紛れ込んでいる可能性も否定できません。
ブリーダー
ブリーダーを見極める目を養うことも重要です。悪質なブリーダーに引っかかってしまっては元も子もありません。ブリーダーの元にお迎えに行く前に、うさぎの育成環境や譲渡条件について聞き取りをし、信頼に足る相手かどうかを見極めましょう。
うさぎの親の情報や育成環境がわかる
ブリーダーから直接うさぎを購入するのも一つの選択肢です。ブリーダーは、特定の品種のうさぎを専門に繁殖している人たちです。ブリーダーからうさぎを購入する最大のメリットは、うさぎの親の情報や育成環境について詳しく教えてもらえることです。両親の性格や健康状態、血統書の有無など、うさぎのBackground について知ることができます。また、うさぎが生まれてからお迎えに行くまでの育成環境についても、写真や動画で確認できる場合があります。
うさぎの健康状態を確認しやすい
ブリーダー宅でうさぎを実際に見学できるため、健康状態を直接確認しやすいのもポイントです。子うさぎの成長具合はもちろん、親うさぎの飼育環境や健康状態もチェックできます。優良なブリーダーであれば、適切な時期に親から離乳させ、去勢・避妊手術やワクチン接種も済ませた状態で譲渡してくれるはずです。
購入後のアフターフォローが手厚い場合が多い
ブリーダーの中には購入後のアフターフォローに力を入れている方もいます。飼育方法について質問があれば丁寧に答えてくれたり、健康面で不安なことがあれば相談に乗ってくれたりと、頼りになる存在です。うさぎとの生活が軌道に乗るまでサポートしてもらえるので、初めてうさぎを飼う方も安心です。
一方で高価な場合が多く、ブリーダーの見極めが重要
ブリーダーから購入するうさぎの価格は、ペットショップと比べると高くなる傾向にあります。希少な品種であれば、数万円から数十万円の値がつくこともあります。
里親・うさぎカフェ
うさぎを家族として迎えるなら、ペットショップで衝動買いをするのではなく、譲渡会などに足を運んでみるのもよいかもしれません。運命の出会いが待っているかもしれませんよ。
里親になる、あるいはうさぎカフェから引き取るという選択肢もあります。飼育放棄されたうさぎや、野良うさぎとして保護されたうさぎを引き取る制度が里親制度です。全国各地の動物愛護センターやうさぎの保護団体が、新しい飼い主探しを行っています。
保護されたうさぎを引き取ることができる
うさぎカフェの中には、常設のうさぎを譲渡する取り組みを行っているところもあります。老朽化した店舗の閉店に伴って新しい飼い主を探すケースや、繁殖引退した種うさぎを譲渡するケースなどが考えられます。
大人のうさぎが多いため性格の見極めがしやすい
里親やうさぎカフェからの譲渡では、すでに大人になったうさぎを引き取ることが多いです。子うさぎと違って個体差が出ているので、譲渡前に時間をかけて性格を見極められるのが利点と言えるでしょう。人懐っこい性格なのか、シャイで慎重な性格なのか、飼い主の生活スタイルに合ったうさぎかどうかをよく観察して選ぶことができます。
引き取り費用が比較的リーズナブル
引き取りの費用は、譲渡元の団体によって異なりますが、ペットショップやブリーダーからの購入と比べるとおおむね安価です。ワクチン接種代や不妊去勢手術代などが含まれているケースもあり、経済的負担が軽いのも魅力です。
ただしトイレのしつけなどが必要な場合も
保護されたうさぎの中には、トイレのしつけができていなかったり、かまれグセがあったりと、訓練が必要な個体もいます。トレーニングに時間と労力、そして愛情を注ぐ覚悟が求められるでしょう。それでも、困難な境遇から救い出されたうさぎに幸せな第二の人生を与えられるのは、里親ならではのやりがいです。
正しいうさぎの選び方
最後に正しいうさぎの選び方を解説します。
「正しい」と言いましたけど、実際にはどのようなうさちゃんであっても、愛情を持って育てることが大切ですので、巡り合わせやご縁を優先されると良いでしょう。
一方で、初めてうさぎを飼う場合には、飼いやすいうさぎを選んでほしいのは事実としてあります。
そのため、どのようなうさぎを選ぶとよりよい飼育になるかのスタート地点としてみてもらえると嬉しいです。
生後6週齢以上、親から離乳したうさぎを選ぶ
まず大切なのは、生後6週齢以上、親から離乳したうさぎを選ぶことです。6週齢未満の子うさぎは、まだお母さんのお乳を必要としています。免疫力も未発達で、環境の変化についていけず死んでしまうリスクが高いのです。子うさぎを見るとつい衝動買いしたくなりますが、悲しい結末を避けるためにもグッと我慢が必要です。離乳食を食べられるようになった、生後2ヶ月前後のうさぎを選ぶのが賢明といえるでしょう。
うさぎの健康状態をよく観察する
うさぎを実際に見るときは、健康状態をよく観察することが重要です。全体的な毛並みに艶やかさがあり、抜け毛が少ないうさぎを選びましょう。目やにが出ていたり、鼻水をたらしていたりする個体は避けたほうが無難です。また、歯並びにも注目します。うさぎの歯は一生伸び続けるので、きちんとかみ合っていないと食事が難しくなります。
毛並み、目やに、歯並び、体つきなどをチェック
触れ合いの機会があれば、うさぎを抱っこしてみるのもよいでしょう。骨格がしっかりしていて、適度な肉付きのあるうさぎが健康的です。あばラが浮き出るほどやせ細っていたり、お腹がぽっこりと出ていたりするのは要注意のサインかもしれません。
お迎え時の必需品も合わせて準備する
うさぎをお迎えする際の必需品も合わせてチェックしておきましょう。ケージ、エサ入れ、水飲み器、トイレ用品など、うさぎの快適な生活に欠かせないアイテムがそろっているか確認します。用品選びもうさぎの目線に立って、十分なリサーチをしておくことが大切ですよ。
まとめ
うさぎを家族の一員として迎え入れるには、どこで誰から購入するかを慎重に選ぶ必要があります。何よりも優先すべきは、うさぎの健康と育成環境です。
子うさぎが早すぎる時期に親から引き離されていないか、過密な環境で管理されていないか、病気の兆候がないかなど、うさぎの状態をしっかりと見極めることが欠かせません。安価で手に入れられるからといって、安易に購入を決めるのは避けましょう。
また、うさぎとの生活を長く続けていくためには、お迎え後のことも考えておくことが大切です。ペットショップで衝動買いをしてしまうと、飼育環境の準備が間に合わず、うさぎにストレスを与えてしまうことにもなりかねません。
自宅の広さや家族構成、経済面などを総合的に考え、10年以上面倒を見られる覚悟があるかを見定めることが求められます。先輩飼い主から話を聞いたり、専門家のアドバイスを参考にしたりしながら、うさぎとの暮らしをイメージしてみるのもよいでしょう。
うさぎは人と深い絆を結ぶことができる素敵な生き物です。うさぎを家族の一員として心から愛せるかどうか、自問自答してみることが大切だと思います。
お迎えの判断は、新しい命を受け入れる重大な決断です。後悔のないように、時間をかけてよく考えましょう。そして、運命のうさぎとの出会いを心から楽しみにしてください。